所感 from役者

DUALの役者の所感をupしました!

◆ナイフ投げ師の犯罪

所感 from伊藤彩希

<DUAL所感>
4~5年前にはちゃんと書いていたはずなのに、久しぶりに書くとなると何やら緊張するものですね。どうもこんばんは。伊藤です。あ、いや、こんにちはかもしれませんしおはようございますかもしれませんが、とりあえずはやはりご挨拶から。絡繰機械‘s第9回公演「DUAL」にご来場下さったお客様、ご尽力いただいた皆様、関係各位に厚く御礼申し上げます。本っっっ当にありがとうございました!!いやいやいやいや………楽しかったです。ものすごく楽しかったです、はい。完全に好みの問題ですが、そもそも私はからっかぜさんのアトリエをお借りして打つ公演が大好きだったりするのです。

<役者について>
えー、今回はですね。劇団から「色気のある役に挑戦しろ」という指令が出まして。何度か絡繰の芝居をご覧になられた方はご存じかと思いますが、2006年の初舞台「王の剣~もしくは革命定食~からずっと、「パワーと勢いで何とかなるような役」ばっかりやらせてもらってきました。「スターマン」はまたちょっと違いますけども。ちなみに実は2008年の芸術祭公演「阿吽」の館長は色気のある役として貰ったものでした。はい。撃沈しましたけども。まったく駄目でしたけども。駄目すぎたので、途中から「パワー押しキャラ」に変更されたのでした。ごめんなさい。そんなこんなでですね、当時と違って年齢的にも素敵な感じ(痛)になってきたので、「いい加減できるようになれ」と。そんな流れだったと思います。
まー、抵抗しました最初は。「女性らしい役」ってのにどうしても苦手意識があるんですよね。「そんな女性らしい役を演じる私への需要なんて絶対無いし、むしろ不快感を与えたらどうしよう!?」的な事を考えてました。完全に考えすぎです。「恥を捨てろ」って事が演技の基本のように言われています。もうね、最初は抵抗したといえ、やりたくないわけではありません。せっかく挑戦させてもらえるなら、私だって出来るようになりたい。ということで今回初めて「自分」と「役」を全く別のものとして考えるということをした気がします。「私」がやったら変だろうけど、「その台本に書かれてる人」だから私とは無関係!!だからむしろ変とかじゃなくてやらないと!!!みたいな。いや、たぶん毎回やらなければならないことだったんですが、今までの役(とくに3部作のヒイラギ)が素の自分に近いキャラクターだったり、なんか自意識過剰的な感じに恥を捨て切れずにいたりで、なかなか切り離して考えることが出来ずにいました。それが無意識に出る体の癖とか、言い方の固定化に繋がっていったのかなーとか思います。ただね。からっかぜさんのアトリエって、壁に鏡があるんですよ。演技の最中に鏡が視界の端に入ろうもんなら、もーーー、集中力がぷっつり切れる自分がいるんです。「うわ、なんだこの私」みたいな。「やっぱ無理があるだろ私がこの役って」みたいな。強制的に我に返る瞬間があるんです。まだまだです。ちなみに幕張って鏡隠したら落ち着きました。単純です。
稽古自体はですね、今回は客演さんがいたり、新人もいたりで、昔ほど厳しいダメ出しを受けることは無かったように思います。ただそれは単純に私へ使う時間が無いというだけで、下手くそな事に変わりはありません。でも、楽しかったです。はい。とても。今回は制作時間にわりと余裕もあり、役者同士で話し合って、「こうしたらどうだろう」「じゃあこうしてみますね」みたいに試していく機会が多かったように思います。もちろんそれが演出に通る事なんて稀ですが、「考える」というのは楽しいものだな、と思いました。そして今回「ダメ出しを客観的に観る」機会をやっと持つことができました。………いや、いつも駄目だしされるの私なんで、観る機会ってホントに無くて(ずーん)観てると分るんですね。ホントに。演出の言ってることが。もっとこうすればいいのに、とか。そっちじゃないのになあ、とか。でも実際に自分がされると、やっぱりわからなくなるんです。ただ、こう、受け方として。「ダメ出しの受け方を間違えている」人って、意外に多いんじゃないかなー、と。そんなことを思ったりしました。「それは駄目」と言われたときに、「なんで違うんだろう」「なんで駄目なんだろう」と考えこんでしまうのか、「あ、違うんですね!じゃあ変えてみます!!」と動いてみるのか。いい意味で自分に拘らないということは、大切ですごく難しい。でも役者の仕事はきっとそういうものだと、なんとなく考えたりしました。えー、そんなこんなでですね。実は今回、終わってみれば褒めてくれた方が結構いました。ただ、これは絶対に勘違いしてはいけないと思うのですが、「普段の私」を知っている人から観たら、割と頑張ったように見えてくれたのかもしれません。でも、「普段の私」を知らない人から観たら、やっぱりまだまだだったと思うのです。もっと繊細な感じとか、綺麗なしぐさとか、色気とか色気とか色気とか、至らないところがたくさんありました。とはいえ、5年やりつづけて最近やっと芝居が面白くなってきたところです。きっとこれからもっともっと楽しくなっていくのだと思います。そのために今しばらく、苦しんでいこうと思います。生温かい目で適当にご覧くだされば幸いです。

<美術について>
はい。今回はですね。「悔しかったです。」以上です。だけではさすがに終わりませんけども。
美術プランとして。今回の演出オーダーはですね、ナイフ投げ師の犯罪→歪(ゆが)んだ感じ通行のルール→歪(ひず)んだ感じでした。ちなみに条件としては、二本立ての短編ということで、10分程度で場転できるものそして前回公演の反省点として劇団員から・制作が簡単なものという要望。「皆して勝手なこと言いやがってこのやろー」とかね。ちょっと思ったり思わなかったり(笑)でも私だって別に手間がかかるものをつくりたいわけじゃなくて、カッコいいものが簡単にできたらいいなあとは思ってるんですよ。「楽をする」のと「効率的」なのは違うはずですから。関係者には毎度毎度苦労をさせてすみません。昔某建築家さんの講演会で、「制約の多い案件ほど面白い」と言うお話を聴きました。ちょっと感動しました。いろいろと制約の多い中で、それを解決できるアイデアが浮かんだときはもう、とてつもなく嬉しいものです。ものづくりをする上での醍醐味といっても過言ではないと思います。ただ、これは舞台です。解決できるだけでは駄目なんです。作品を一つにまとめ上げる演出のOKを貰えなければ、そんな案はなんの価値も無いんです。そんなこんなでですね。今回は私の案ではありません。色々描いてみましたが、通りませんでした。へこみました。でも、思い返せば今までの舞台だって私の案だった事の方が少ないはずです。というか、舞台の美術案一式を一人で考えられたことなんて一度もないです。あ、誤解のないように言っておきますが、決してそれが不満なわけではないです。駄目だしを貰えなくなったら終わりだと思っているので、遠慮なく「駄目」と言ってもらえるのはとてもありがたいです。しかも最近では破綻しない範囲で私の案を採用しようと考えてくれているのも分かるのです。だからこそ、「ただただ、悔しいなあ」と。でもこれは恐らく、絡繰でデザイン系のスタッフをやろうとしたら必ずぶつかる問題だと思います。OKを貰わなければならない演出がデザインの大先輩であること。「自分がやることで逆に足を引っ張ってしまうんじゃないか」と。口には出さなくとも、一度は思ったことがあるはずです。大人数で一つのものを作り上げるわけですから、自分が「良い」と思うことと、作品として「良い方向に働くかということは別物です。まあこれがね!!むっずかしい訳ですよ!!楽しいけどねその分!!簡単にできてしまったらきっとつまらなくなってしまうと思うので、私はきっと今回も、クロッキー帳をめくっては描き、めくっては描きを繰り返していきます。

ちなみに。今回の密かな目標だった「制作中に怒鳴らない」は、見事に玉砕しました。みなさんすみませんでした。私、優しい子を目指します。

所感 from森歩

<公演について>
今回は劇団としても今までやったことのない試みがいろいろありました(原作があることや短編2本立て等)。その中でも日曜日10:30からの公演ということが自分にとっては大きかったです。この時間に開演することは今までなかったためお客さんもどのくらい来て頂けるのか不安でした。しかし実際は他の回と同じくらいの人数のお客さんが見に来て下さりありがたかったです。次回以降もこの時間の公演はあってもいいのではないかと思いました。

<役について>
今回の役「ヤン弁護士」については演出から「酔っ払い」であると言われてました。酔っ払いとしては[陽気な][ウザイ][イヤミ]等々「○○な酔っ払い弁護士」という感じだったのですがこれがかなり難しいものでした。自分自身は元々下戸であり、酔うと寝てしまうので夜通し店で騒いでいるということもどんな感覚かなかなか掴めずに稽古を重ねていました。なんとか形には出来ましたが、見ている方たちには酔っ払い弁護士には見えなかったのではないかと思います。後半でマルグリット検事にキレるシーンがありますが、その時のヤンとの対比として登場からの一連のシーンは重要に考えていました。しかし思ったよりも差が出なかったように感じます。それを踏まえて他の登場人物とのやり取りも、酔っ払い感というかハイテンション感がうまく整わず、共演者の皆さんはやりにくかったんじゃないかと思います。いろいろありますが、それが主な反省点です。今回は普段共演している団員に加えて浜松キッドの山口さんと仮屋さん、そしてヘンシュ役の大舘さんと3人の役者さんと共演させてもらいましたが、見に来てくれた友人からも「マルコがよかった」「ヘンシュの独白にジーンときた」等言われたので、自分としては少し悔しい思いもありますが、とてもいい刺激になりました。作品としても今までとはちょっと異なる雰囲気を持った作品だったように思います。最後に今回の公演[DUAL]にご協力いただいた皆さん、そして見に来ていただいた皆さんに簡単ではありますがお礼を述べさせていただきまとめとしたいと思います。本当にありがとうございました。

所感 fromたばるとも

ご来場いただきました皆様、お手伝いいただきました皆様、寒い中本当にありがとうございました。

<役柄について>
こういうのやってみたい!と言ったキャラクターをさせてもらい、大変ありがたいなあと思っています。私は普段、基本的に「こういうキャラクターのものをやってみたい」とは言わないし、あまり言いたくないんですね。それを言ってしまうと、それ以上のものにたどり着かなかったり、想像のできる範囲のものになってしまうような気がしてしまって。だけど今回は「こういうキャラクターは今までやってないな」っていうのが明確だったので、めずらしく言ってみたのでした。なんとなくなのですが、『今までのとは違う感じ』と思われた方が多いのではないかなと。3部作から観ていただいてる方は「女の子っぽい」みたいな印象になってると思うし、それはもちろんそういうキャラクターを演じたので当然なのですが、わりと最初の方から観てくださっている方も、どちらかといえば、私の演じるものはそっち系の印象が強いんじゃないかな?とか思うんですね。そういうのを払拭してみたいなとか思ったり。でもまあ、あれですかね、そういう印象が強いと払拭はしててもムリしてる感を感じる人とかいるんですかね。わかんないですけど。なので、そういう方のために言っておきますと、本人は非常にノリノリでした!ええもう楽しかったです!!ほんと言うと、久しぶりに「私、楽しんでるな」と思えたかもしれません。いや、いつも楽しんではいるんですけど、今回は劇団に入った頃の新鮮な楽しさを思い出した公演でした。さて、「ソーニャ」を演じ、また一つ引出しが増えました。か?(笑)増えててほしいなと思うのですが、でもその引出しの中身は入っていたとしてもTシャツ1枚くらいなもんでしょう。しかも無造作な(笑)。これからもっと中身を充実させ、整理整頓しなくては。

<STORYについて>
原作2本の掛け合わせ。そして「ナイフ投げ師の犯罪」の原作2本については共通項が多かったこともあり、本が出来上がる前から「掛け合わせた後の話もたぶん好きだろうな」というのがありました。掛け合わせる前については、スティーヴン・ミルハウザーのほうは描いている世界観が好きだなと思い、志賀直哉のほうは「うわー、このナイフ投げ師、一人でめっちゃ興奮してる!」って思いました(浅い感想ですみません)。結果的に私は「ナイフ投げ師の犯罪」の方に出演することになりましたが(ちょっとだけ「通行のルール」も出たけど)、一座の人々の一人でしたので、ハード目のお話の中に於いて、『賑やかし担当』というバランサーの役割があったのかなと思うのですが、意外と森さん演じる「ヤン」のほうが賑やかだったんじゃない?!というわけで、は たして、その役割ができていたのかどうか。「通行のルール」については、最初から最後まで見たのは「通し」が初めて。しかも、「見た」というより「聞いた」だけ。ちゃんと舞台前から見たかったのですが、ほんの少し出演することになり、私は舞台裏にて音声でしか味わうことができませんでした。見たかったなー。初めて「通行~」を通して見たとき(聞いたとき)はおもしろいなと思ったと同時に、お客さんが入ってみないと雰囲気掴みづらいなーと。どう転ぶか?!みたいな怖さがありましたね。というか、それこそ裏で聞いてただけだから雰囲気掴みづらかっただけかもしれないけど(汗)。でもお客さんも非常に楽しんでいただいたようで、裏にいてもそれが伝わってきまして、とてもいい舞台だったなと。

所感 from成瀬聡美

こんにちは、ナルこと成瀬聡美です。是非とも覚えてください!

<役のについて>
さて、今回の役はヘンシュの助手で妹の「エマ」をやらせていただきました。髪の毛がツインのお団子頭だったので、年が若く見えたと思いますが、26歳ぐらいの大人の女性だったんですよ。自分的にはstoriesのアカネが元気な感じならエマは妖しい感じだろうなと思って、頑張りました。鬼門だったのは、お客さん役のお2人を不自然なく連れてくるとこ、どうしてもたまたま見つけたようには見えないと何回もやり直しました。やっぱ芝居って不自然を自然にやるとかっこいいんですよね。いつも思いますけど、動きが段取りになってる自分がいて、でも私はそこに行きたくて、という葛藤をしていました。もし、そのシーンが皆さんに自然に伝わればいいかなと思いましたが、いかがだったでしょうか?いつもと違う自分が発見できたのかな?そして、やっていて凄く楽しい役でした。

<スタッフ業について>
私は、小道具をやりました。私、実は図画工作苦手なんです。でも任されたからには絶対やり遂げますけどね。という気持ちで今回もやったのですが、一番大変だったのが、血糊でした。どうしたら、血の色っぽくなるのか、うまく出てくれるのか、作ってやって、失敗して。の繰り返しでした。挫けそうにもなりましたが、なんとかできました。(もちろん1人の力ではありませんが・・)よかったです。今回もたくさんの人にお世話になりました。スタッフさん方役者さん方お手伝いしてくださった方そして、お客様方本当にありがとうございました!これからもご迷惑をおかけするとは思いますが、早く成長して一人前になっていきたいと思います。

◆通行のルール

 

所感 from松本俊一

<DUALを終えて>
今回の公演は、企画から、全員で話しあい、脚本についても、それぞれが、脚本化したい小説などを持ち寄り、意見を出し合い、議論したことが、大きな収穫であったと思う。そういった議論の中から、2つの、作品を具体化し、脚本化し、いつもの絡繰機械’s色とは、一味ちがう手応えの公演となったことは、劇団の底力となったと思う。第一次アングラ世代以降の日本の劇団の、大きな特徴は、一人の作演出家をヒエラルキーの頂点として、その才能の盛衰あるいは、時代とそれとの関係性そのものが、劇団の活動の盛衰になってしまう。かの鈴木忠志先生の言うところの「タコツボ状況」に陥りやすいのである。そういった意味からも劇団を継続していくための一つのサジェッションとなりえたのではないかというところに大きな意義を感じる。また、2作品のうちの「通行のルール」に役者として出演できてよかったと思う。ひょっとして初めて演じていてエクスタシーを感じたのではないかと思う。それが、役者としていいことなのかどうなのかは分からないが…。それだけに、喉を潰してしまったのは悔しかった。しかし、発声法の間違いで、潰したのではないと思っている。喉の鍛練が、足りなかったからだと思っている。それを証明するためにも、稽古で手を抜くことなく、努力していきたい。もう、僕も50を過ぎた。自分の向かうべき指針へのヒントがこの公演にはあったと思う。また、客演して頂いた、砂喰社の狐野さん、浜松キッドの山口さん、仮屋さん、また、狐野さんの友人の大舘さんに、心から感謝するとともに、芝居の完成がぎりぎりになってしまい、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。また、大道具作りに協力していただいた、竹内さんはじめたくさんの皆様、長期間、大道具を置かせていただいた劇団からっかぜさん、いつも、ばらしを最後まで付き合っていただく、あじきさんなおさん本当にありがとうございました。

所感 from中西祥子

絡繰機械’s第9回公演『DUAL』無事に終演いたしました。早いもので絡繰機械’sも5周年を迎えました。ここまで活動を続けて来れたのも、応援して下さる皆様、そして劇団を支えて下さる関係者の皆様のおかげだと思っています。これからも絡繰機械’sの一員としてより一層高みを目指して頑張っていきたいと思っていますので、今後とも宜しくお願い致します。

今回はカラクリ初の二本立て企画、しかも初の原案ものということで、どのような公演になるのか心配なところもあったのですが、お客様には好評だったようでホッと安心しています。二本立てということで、自分の出演していない芝居(ナイフ投げ師の犯罪)に関しては客観的に観ることが出来ました。カラクリの芝居を“観る”ことは出演している以上出来なかったことだったので、今回初めてカラクリの芝居を観ることが出来てすごく新鮮でした。観てて「あぁ、カラクリって面白いな」と単純に思いました(笑)。いい芝居を創ってるなと。でもだからこそ、ちょっとしたミスや練習不足なところが見えると、すごく勿体なくて悔しくなりました。今回はそれを感じることが出来てよかったと思っています。自分がカラクリの舞台を創っていることに対する自信や喜びと同時に、その責任や自分自身の能力を高める必要性を強く感じました。きっと、そのどちらかが私から欠如してしまったら、もしくはどちらかを必要としない劇団に絡繰機械’sがなってしまったら、私が芝居を続ける原動力はなくなってしまうように思います。自分が芝居をやり続けるためにも、もっともっと努力しなければならないと感じました。

役柄について、今回は「康子」という、至って普通の女性の役をやらせていただきました。カラクリでは毎公演、役者はどんな役をやりたいか唐津さんに希望をいうのですが、『DUAL』の企画会議の際、私は普通の人の役をやりたいと唐津さんに伝えました。なぜ普通の役を希望したのかは自分自身あまり覚えていないのですが、個性的な役柄を演じることが多いので「実は中西さんって普通の役とか出来ないんじゃない?」と陰で言われているんじゃないかという変な被害妄想があったからのように思います(笑)。実際に康子を演じてみて・・・・たまには普通の役を演じるのもいいなと思いました。最もプレーンな状態に心と身体を合わせるので、基本に戻れるというか基礎向上という点ではやる価値があると感じました。ただ、もともと私はストレートな感情表現ばかりの一本調子な役者なので、感情の起伏にとんだ個性的な役柄の方が自分自身の殻や照れを取り除かなければいけないので、そちらに少し重点を置きながら今後も挑戦していきたいと思っています。

スタッフについては、舞台監督と衣装を今回もやらせていただきました。衣装に関しては阿吽からお手伝いしてもらっている林本さんがデザインから製作まで手掛けてくれているので、私は進行状況の確認や製作しない衣装の買い出し、靴や小物類を含めたトータルチェックとその買い出しといった、総括的な部分のみを担当しているのでかなり楽させてもらっています(笑)。林本さん自身もカラクリの衣装作りに慣れてきた感じがあるので、打ち合わせやスケジュール調整も無駄な擦り合わせが少なくなってきたので助かっています。あとは、私がもう少しリーダーシップを発揮しなければいけないなと思う場面が多々あるので、それは今後の課題だと思っています。舞台監督に関しては劇団員の森さんとの協同作業だったので、精神的にも肉体的にも落ち着いて取り組むことが出来ました。ここ最近の舞台は、各スタッフがそれぞれの部署できちんとスケジュール調整をしてくれるので、舞台監督としての負担は少なくなってきていると思います。どこの部署にも割り当てられない仕事に関しても、手の空いている劇団員が率先して手伝ってくれるので助かっています。劇団員全員が舞台作りという作業に慣れてきているんだと思います。積極的に動くし、不足分は補おうとしてくれているのがよく分かります。ただ、そういった部分に甘え過ぎていては重大なことを見落とす可能性があるので、各スタッフを信用しつつも確認はしていかなくてはいけないなと思いました。
以上、拙いながらも所感を書かせていただきました。最後まで読んでいただきましてありがとうございました!