『DUAL』HP企画第2弾!『DUAL』な座談会 役者Ver.

公演に関係あることから全然関係ないネタテーマまで、カラクリメンバーが好き勝手くっちゃべっちゃりました!
まずは役者ver.から。 

【役者ver.】

<企画公演について>

今回はたくさんの新しいことに挑戦する、“企画公演”ですが、今までと違うことをするということで楽しみなことはありますか?
中西 やべー意外に真面目(笑)
伊藤 緊張する〜。
中西 前作が連作で、ずっと同じ役の期間が長かったっていうのもあって、ちょっと短めなのがやりたいなっていうのがあったからね。最後のstoriesなんて、1本の芝居としても長いし(笑)
伊藤 やってる方としても長かったですよね。見てる方なんてもっと長く感じたと思う(笑)
中西 …っていうのもあって(笑)短めのものをやりたいっていうのは全員あったよね。 短いだけじゃなくて、それが2本だし。
伊藤 (唐突に)私、その短さは高校演劇を思い出します!
一同 (・・・・・・)
伊藤 …そんなことないか(?)
一同 (笑)
I-N-CHI-KI』(’03初演。’05年の再演に中西が参加)ってその位じゃないっけ?
中西 途中に入るコント抜くと、そうだねー。
司会 コントされたんですか?
中西 そう。芸人さんって大変だなーって思ったよ。でもね、ウケた!
伊藤 自信か!
コントを抜くと、ってことは、今までで一番短いよね。
中西 感覚としては、ヌードルの時みたいな感じになるのかなって思うんだよね。ヌードルの時は男性チーム・女性チームってなんとなく分かれてたじゃない?通しの時とか、男性チームこんなことやってたんだー、って思ったもん。
たばる あー。それに今回の2本って全然カラーが違うから、一度に二度楽しめる!っていうのはあるよね。
中西 アンケートでも、こういう芝居やってみたらどうですか?っていうのを書いてくださる人も多くて、多分いつも同じ感じだと思われてるのかなと思うんだよね(笑)自分たちとしては毎回変えてるつもりなんだけど、カラクリの雰囲気はどの作品にもあるから…。今回2本違うテイストのものを一度に見てもらうことで、共通してカラクリテイストはありつつ趣の違いも出せるんだ!っていうの、見てもらいたいよね。

<挑戦について>

今回は、公演の構成だけじゃなくて、色々なところで挑戦しようという雰囲気ですよね。新しいキャラクターに挑戦する方も多いそうですが、稽古してていかがですか?
伊藤 私が色気のあるキャラなんて、普段ならしないような挑戦なんですよねー。もう、なんかプレッシャーです(笑)短いお芝居だからこそ、各シーンのクオリティは今まで以上に求められるんじゃないかとか…
松本 というか、僕からすると短く感じないけどね。今まであんまりちゃんと出てなかったっていうのもあるのかもしれないけど、そういう意味でも僕はプレッシャーですよ。
たばる 俊さん(松本)はキャラとか以前に、書いてるしね(笑)
中西 カラクリ歴長い2人もそうだけど、ユッケ(田中)は新人なのに自分から挑戦したいって言っててすごいなって思ったよ。“恥を捨てたいデス”って、ねえ?
田中 …いや、もう壁にぶつかってます。………いやでも、頑張るしかないので!
中西 でも2回目の公演で、もう“恥を捨てないと出来ない役”をオファーするなんてすごいよね。
伊藤 見習いたい!

<カラクリについて>

カラクリのお芝居の作り方とか雰囲気って独特だと思うんですが、カラクリ以外に属していたときとか、客演経験などと比べて、“カラクリ”の特徴ってなんでしょう?
田中 私、カラクリに入る前はミュージカルをやってたんですけど、そこで習ったことしか知らない状態でカラクリに入ったので、やっぱりやり方から全然違うんですね。なので、“そんな方法もあるんだな”って毎回勉強になります。
伊藤 模範解答(笑)
成瀬 私の場合、初めてがカラクリだったから、良いとこも悪いとこも含めて、カラクリが基準になっちゃってますねー。
伊藤 カラクリは多少無理なことでも、やろうとしますよね。何かをやらない理由として、“大変だから”っていうのがない劇団だなっていうのは、個人的には感じてますね。
中西 私は、違う劇団にも属してたし、客演もしてて、演出家の違いみたいのは感じるかな。唐津さんは、全体像で見てる。役者は、大道具とか小道具とか衣装とかと同じラインにいるの。舞台を“役者で見せる”んじゃなくて、“全部トータルで見せる”っていう。だから、役者の立ち位置とかが舞台セットと同じなんだよね。もうちょっと上奥の方がキレイだから、とかっていうだけの理由で演技の流れでそこに行かなくちゃだめなんだけど、ただ移動するだけじゃダメで。普通役者が演技してるときって、なんでそこに行くかっていう理由は特になくて、演技のなんとなくの感情の流れなんだけど、それをオッケーっていう演出家もいれば、そこに行きたい気持ちは分かるけど、見た目がかっこ悪いからやめてっていう演出家もいて、カラクリはどっちかっていうと後者かなって思う。
松本 エンターテイメントだよね。外のイメージから作っていくっていう感じ。お客さん側からのイメージから中を埋めていく作業というか。からっかぜさんみたいな劇団は中から作っていくじゃない?こういう感情だからこう動いて…って感情の方から作っていく方法というか。カラクリは逆なんだよね。
伊藤 なるほどー。
中西 最初は(カラクリの外から作っていく方法に)慣れなかった。でも、中が埋められないとそれこそただの型にはまった動きになるんだね。
うん…カラクリは、“お客さんが楽しんでナンボ”っていう考えじゃない?劇団のやりたいことをやるっていう考え方のところもある中で。だから、そういう意味では、“わかんないかもしれないけど、(ここで全員爆笑)見に来て損はないよ”って言える劇団です。はい。
たばる 感覚として見てて楽しい劇団な気がする。私は客演をしたことないから、作り方の違いはあまりわからないけどね。
司会 俊さんは、演出もするし出演もしていて、それってどういう気分なんですか?
中西 それ気になるー。出演してるとき、唐津さんに演出されて、“唐津さんが言うならやるけど、“そんな感じー?”とか“あー、そっちの感じね”とか思ったりしないの?
松本 そりゃ人間だから、なんか言われたりすると僕のが正しいって思うよ。だけど、やっぱり客観的に見てる人の方が正しい。残念ながら(笑)いや、でも僕ちゃんとしてる役者さんじゃないんで…必死なんで……(笑)
一同 (笑)
松本 いや、やってるときは一番うまくやってるつもり、つもりですよ。でも、自分の体形を鏡で見たとき唖然としてしまうくらいなんだから。170センチで60キロくらいの男のつもりで演ってるんだから。
一同 (爆笑)
松本 やっと最近、多少この体形に慣れてきたけどね。
伊藤 おせー!慣れんのおせー(笑)

<原案について>

読んでみて、まだ台本としてあがってない段階で楽しみなことは?
中西 単純に掛け合わさってどうなるのかなってところだよね。想像つかない。
たばる 私は、“ナイフ投げ師”と“氾の犯罪”っていう、すごい似てる作品が見つかったのがすごいなって思った。その2つがミックスされると、これまたどうなるんやろうっていうのはすごい楽しみ。
一同 あー
たばる そもそもなんで掛け合わせるっていうスタイルになったんやっけ?
中西 決め切れなかったんじゃなかった?原作これいいんじゃないっていうの出し合ってみたら、いいのが多すぎちゃったっていう…
田中 そうだった気がします!それでこれとこれなら合わせれるんじゃない?っていう方向に話がいって…。
中西 でも、掛け合わせとかじゃなくてただの原作モノだったとしても、うちらカラクリ風にっていうか、原作とはまた違う感じになったとは思うんだよね。原作そのままを忠実にやるっていう感じにはならなかったと思う。それが、2つ合わせることでそれがすごい広がったっていうか…。だって、原作からはホントにアイディアだけをもらって、全然違う作品になる可能性もあるじゃない?
伊藤 私、この感覚が伝わるかどうかわからないんですけど、伊坂さんの作品を読んでて、唐津作品っぽいなって思ったことがあって。何がってわけじゃないんですけど…。ミルハウザーもそれっぽいじゃないですか。逆に「氾の犯罪」は俊さんっぽいなって思うんですね。だから、それぞれがいい感じに組み合わさってるなっていう印象で…だから、これに決まったとき非常にカラクリっぽい選択だなって思いましたね。
中西 確かに伊坂作品って唐津作品っぽいよね。
唐津 伊坂さんの作品ほとんど読んだことないんだけど、影響受けてきたものが似てるんじゃないかな、世代的に。例えば、「終末のフール」はデビッドボウイの曲が元ネタだと思うんだわ。5年後に世界が終るって分かって、世界が荒れてっていう…。僕もそれをもとに「阿吽」の原型の「LIVING IN FEAR」書いてる。といっても取り込み方とか目指す方向性はだいぶ違うけどね。
たばる 他ってどういうのが候補にあがってたんだっけ?
中西 最初は明治文学の方向で、とか言ってから、芥川とか江戸川乱歩とかそういうの多かった気がする。
田中 あと恩田陸も多かったですよね。「ライオンハート」とか。
松本 「ライオンハート」!それ面白そうだったよね。どんな話だったか忘れたけど(笑)
中西 2本やろうってなったのはなんでなんだっけ。
伊藤 ソフト路線でいくかハード路線でいくかでモメたからですよ。
中西 あ、それで両方やることになったからか。じゃあその段階ではどんなのが挙がってたんだっけ。
伊藤 ミステリーとか再演って案がありましたね。
田中 なんか、今までのカラクリっぽくないものを、っていうのが総意だったんですよ。
伊藤 あ、そうだ。で、“カラクリっぽい”ってなんだっていうのでモラトリアムに陥ったんですよ!
田中 あと、オムニバスっていう案もありましたね。
中西 あったあった!1人芝居とか2人芝居がいっぱいあって、トータルで一つの作品としてつながってるとかっていうのもあったもんね。あれはちょっとやってみたかったな~。
伊藤 1人芝居はちょっと…。
中西 2人でもいいんだよ。
伊藤 いや、私の相手が可哀そう(苦笑)
中西 柳川さんとかつけとく?
伊藤 やだ!それは私がかわいそう。
一同 (笑)

<独自のルール>

通行のルールとかけまして『あなた独自のルール』はありますか?
一瞬「整いました」って言うかと思った。
一同 (笑)
中西 何とときますか~(笑)   私、意外とあるんだけど、右足で一段目の階段を踏んだら最後の段は左足で踏みたい。
伊藤 何だそれー。わかんない!
中西 右と左を同じ回数踏みたいの。
田中 右で始めたら左で終わらせたいということですよね。
中西 そう。肉とか噛んでるときも左右同じ回数にしたいの。ガムとかもどっちで終わらせるかを自分の中で決める。今右で噛んだから左で噛んでフィニッシュ!みたいな。横断歩道もそう。右足で白線を踏んだらずっと白線を踏んで左足で踏み終える。
伊藤 疲れません?
中西 いや、でもそれが強迫観念になってるわけじゃないんだよね。
田中 それで終わると楽しい?
中西 そうそう。
伊藤 私は、栄養ドリンクを飲むときは、絶対に立ち上がって手を腰に当てて飲む。
成瀬 風呂上りの牛乳みたいですね。
中西 それ絶対ウソでしょ?
伊藤 ほんとやりますよ。それをしないと効かない気がして。あと、本番の前には台本を枕の下に敷いて寝るとか。
司会 ジンクス的なもの?
中西 寝付き悪そう。
田中 兄弟のいる・いないで変わるのかなと思うんですけど、好きな食べ物を最初に食べるか最後に食べるかって、ルールっていうか人によって違ったりしません?
中西 ユッケはどう?
田中 私一人っ子なんで、絶対取られることがないんで最後ですね。
成瀬 ショートケーキのいちごを最後に食べたいけど、お姉ちゃんがいる人は最後まで残しておくと「いらないの?」って取られちゃったりするよね。
中西 きゅん(伊藤)のところは、しゃぶしゃぶでも一人一鍋だから、兄弟とかとは違うジャンルだよね。
伊藤 そうか、だからか。
田中 例えばサラダが残っていても、親が「あんた、これ食べる」って聞いてくれるからいつも選択肢は自分にある。だから好きなものはいつも最後に食べますね。
中西 ウチは兄弟いるけど好きなものは最後だなあ。だけどそれは私が長女だから「これはお姉ちゃんの」って最初に言っておく。
田中 好きなものを最初に食べないと、おなかいっぱいになって好きなもの食べられなくなったら嫌だっていう人もいますよね。
俺は最初に食べるけど「この後、東海地震がきたらどうするよ!食べれなくなったらどうするよ!!」って思うから最初に食べる。
一同 (笑。だけど松本だけ「ほぅ」と感心。)
中西 だけど、最初に好きなものを食べると最後にあまり好きじゃないものを食べることになるから、それが最後まで口の中に残って嫌じゃない?
田中 そう、嫌ですね。なのでどうしても食べなきゃいけないときは最初に食べて処分です。
たばる 私は取られるからとか関係なく、絶対最初に食べる。最後なんてありえへん。
中西 えー?じゃあ、給食のときとかプリンとか最初に食べるってこと?(笑)
たばる あー、でもそれに近い。『三角食べ』っていうのをせずに、ほんとに好きなもの順に食べていって、最後のほうで小さい頃苦手だった牛乳を一気飲みして、その後に、やはり嫌いだった固形のバターを単品で「ガー」って食べてた。
一同 えーっ!!ほんと?
たばる うん。全然それでいい。平気。
中西 私も牛乳嫌いなの。だから一気飲みだよ。
たばる 牛乳嫌いな人はやっぱり一気飲みするよね(笑)
で、給食のバターなんて調味料なんやし別に残してたっていいやんって思って食べずに残してたんやけどさ、そしたらそれを学校の先生が見つけて「最後まで食べなさい!アフリカの人たちはな…」とか言い始めてさあ。
一同 (笑)
たばる それで、最後にそれだけ食べるようになってん。
中西 それ、持って帰るとかダメだったのかな?
たばる ああ、よかったのかもね。でも持って帰ってもいらないかな(笑)今はバター平気だし、当時から絶対に食べれないってわけではなかったんだけど、なんとなく気に入らなかったからパンに付けずにいたのね。だから気に入らないバターは最後。
成瀬 私は好きなものは最後に食べるんですね。で、甘いものよりしょっぱいものが好きなので、最後に残すのがしょっぱいものでありたいんですよ。だから、ごはん・おかず・野菜を食べて、わざわざお肉を1枚だけ最後に残しておいて、フルーツを食べた後に残しておいたお肉を食べるっていうのがわたしの中のこだわり。ルール。周りから見たら「は?」っていう感じかもしれないんですけど、「私はそれがいいんだよ~」みたいな。給食の時は変な目で見られました。
食べ物のこだわりかあ。
田中 別に食べ物のこだわりじゃなくてもいいんですよ。
一同 (しばし間…)
松本 食べ物のこだわりでね、
一同 (爆笑)
松本 もう食べ物しか興味がないんで(苦笑)。僕は好きなものは最後に食べる派なんですよ。だけど、圧倒的に生き方として、前からよく言ってるんだけど、最初にうまいものを食べるほうがいいと思ってるのね。
中西 え?そう思ってるけど自分は最後に食べるの?
松本 そう。趣味嗜好の問題で、どうしても最後に楽しみをとっておきたいっていう性格なんだろうね。僕も下に離れている弟がいるだけだから、弟よりも腕力は勝ってるし取られる危険性がなかったからそうなってるんだろうけど。でもね、さっき、森さんやたばさんのように「好きなものから食べます!」って言うのを聞いたりすると「かっこいい!!」って思っちゃうんだよね。だから人と食べているときに、例えばお寿司とか食べていて、俺、海老とか好きじゃない?で、その好きな海老を取っておいた時に「あ、あいつ、最後まで海老残してるな」って見られてると思うと、かっこ悪いと思って、つい3番目くらいに食べてしまうんだよね。
中西 中途半端!(笑) 最初でも最後でもない。
松本 だから露骨に海老だとか蟹だとか、男でそういうのを残しながら食べる奴って最低だなって思うんだよな。でも、かっこ悪いって思うんだけど性分としてはそうなんだよね。ってなんでこんなことをイキイキとしゃべってるんだろ。
一同 (爆笑)
俺は具ばっかり食べるなあ。
一同 だから何で食べ物の話ばっかり!!
いや、これ今までルールだとは思ってなかったんだけど、カレーを食べるとき、先にカレーばっかり食べて、少し残ったものにご飯を混ぜて食べる。
中西 えー!私は均一に食べたいタイプ。
たばる あ、そうだ!舞台の大道具制作とき、ランチでよくヤサカさんのカレーを食べに行くやん?で、毎回森さんすごくお皿がきれいなんやけど、あれって、最初にルーばっかり食べて最後にご飯食べるから!?
そう。
たばる やっぱり(笑)毎回すごいお皿きれいでびっくりしてて。お皿にルー全然付いてない。
カレーはカレーで食べるからね。スパゲティもミートソースのミートだけ食べた後、少し残ったソースを麺に絡める。だから給食の時も、ソフト麺のときは汁が少ないものを選んでたね。
松本 それって、あれじゃないの?小さい頃に見た幼児番組かなんかで…、僕ね、3匹の子豚世代なんだけど、オムレツを食べるときに卵をめくって中の具だけ食べて、卵はあとで楽しみにとっておきましょうねっていう番組を見てからそういう食べ方をするようになったんだよ。
中西 まず、3匹の子豚世代がわからないし、その話もわからない(笑)。童話なのそれ。教訓が何かわからない。
松本 なんかそういう話だったんだよ。そしてそれが、すごくおいしそうに思えたから、それからずっとそういう食べ方をしてた。だから森さんもそういうのがあるんじゃないかなと思って。
司会 えー、そろそろ、食べ物じゃない独自のルールを(笑)
成瀬 私、今2台携帯持ってるんですけど、ドコモの携帯にはストラップを付けない。でもウィルコムのほうはバカみたいにじゃらじゃらしてるんです。
中西 何で?
成瀬 わからないです。
伊藤 わからない?!つか、2台持つっていう感覚がよくわからない。電話するほうの携帯にはストラップ付けないとか。
成瀬 いや、電話するほうの携帯がじゃらじゃらです。
伊藤 ど邪魔そう。
成瀬 邪魔なんです(笑)邪魔なんですけど、なぜかこっちに付けるのは気持ち悪い、けど、もう1個のに付けるのは気持ち悪くないっていうのがあるので、それが独自のルールかな。
たばる    私は洗濯物を干すときに、例えばタオルをたこ足みたいな物干しに干すときにね、こっちに一枚干したら、その反対側、対象となるところにもう一枚を干すの。わかるかな?洗濯物がこう傾くのが嫌やからつり合うように干すねん。わかる?わかる?干した時にこうなってる(傾いてる)のが嫌やねん。
中西 わかる!そして、それが発展すると、さっきの階段の話で、右足から踏み込むと左足で終わらせたくなると(笑)
たばる つり合いやんね。稽古で柔軟をしてるときも、そろそろ発声やるよーって言われて、そのとき右足しか伸ばしてなかったら「あ、ちょっと待って。左も。」ってなる。両方やらんと、つり合いとれてない気がして気がすまない。(笑)

<今だから言える、やってしまった事>

では次、『私は、やってしまったんでしょうか』というキャッチフレーズにかけまして「今だから言える、やってしまった事」ありますか?
これ、うちの劇団とは全然関係ないけど、某S喰社さんの…
伊藤 S喰社さんって、わかるよ~(笑)
で、そこの方に公演のビデオを借りて未だに返さずにいる。もう向こうも忘れてると思うけど。今は録画はDVDだけど昔はビデオで撮ってて、友達が出てるから見たくて借りたんだけど1回観てすぐ返すつもりだったのがもうずっとそのままになっている。
たばる 借りパクですね(笑)
で、そうこうしているうちに向こうが引っ越してしまったと。今さら返してもなあって。
中西 それで1個思い出した。昔、俊さんの『月光のつつしみ』という芝居に出たときに、相手役者が台詞を言わなかったことがあって、そのせいでウチもそのワードが出ないことには次のワードを出せないっていう状況で、沈黙になったことがあったのね。で、本番が終わった後、その役者が「中西さん、あそこ間違えたよね。」って言ったの。でウチは「いやいや、私は間違えてないです。それは、あなたが言わなかったから私も出ませんでした。」って言ったんだけど、その後「いや、僕、言ったと思う。」「いや、言ってないですよ。」とかって、ちょっと険悪なムードになったのね。でも、いざ本番のビデオ見たら間違えてたの自分だったの。
一同 うわー!!
中西 で、それで謝らなきゃ謝らなきゃと思ったまま謝れなかった。森さん見て思い出した。
まあ私がよくやることですから(笑)
司会 掛け合いをしている相手役者の台詞が飛んじゃったりしたときとか、例えばきゅんさんだったら柳川さんが台詞飛んだことがあると思うんですけど、
伊藤 ねえ、ちょいちょい飛びますけどねえ、あの人。
司会 そういうときって、フォローとかできないんですか?
一同 (爆笑)
司会 あ!いや、そういう意味じゃなくて(笑)。舞台で台詞が飛んだっていう話をよく耳にするじゃないですか。そういうときって皆さんどうされてるのかなと思って。
中西 見守る。
たばる 祈る。
伊藤boundaries~花が咲く人~」で柳川さんが台詞飛んだときに、それこそやってしまったんでしょうか的なことなんですけど、その回の時に、私、最初の殺陣で旗を舞台上に飛ばしてしまって、それを柳川さんが拾って舞台裏に持ってきてくれたっていうのがあったんですね。で、その時「ありがとうございます。」って言ったら、「これ好きにして。」ってだるそうに言われてちょっとムカついて、『裏でちょっと直してくれるとか、こうすればいいんじゃない?みたいなのがあってもいいじゃん!こっちも旗飛んでテンパッてるんだからアドバイスくらいくれよ!』とか思ったんですけど、たぶん、だるそうに言ってたのは、その前に、旗に付いていた棒を柳川さんの目に当ててしまったからだと思うんですね。で、そういうのがあって、その後柳川さんが台詞を飛ばしたもんだから、本当はそのシーンは次に出てくる部下を呼べば解決するんですけど、もしかしたらそのムカついてるのが自分に残っていて、ちょっと見ていてやろうと思っていた自分が正直…いたんだと…思う…すいませんでした!
唐津 公演中に喧嘩してどうすんだよ。
伊藤 あ、いや、『私は、やってしまったんでしょうか』っていうのをね…あ、すいません。ちょっとネタをひねり出しただけです。ほんとはちゃんとやってました。
中西 私は一応、誘導しようとはする。動きを間違えてる人なんかはお客さんに見えないように目線でこっちだよって。(その場で実演)
伊藤 でもそれ、こっちからしたら睨まれてるようにしか見えないですよ。
中西 あと、小道具をハケ忘れたときはクッションで隠したりっていうフォローをする。(公演「スターマン」での出来事) でも、台詞が飛んじゃった時フォローできるかどうかって台詞の内容にもよるんだよね。相手しか知らないことをこっちがペラペラしゃべれない時は、もう見守るしかないんだよね。
伊藤 そうなんですよね。
司会 それを導き出すような言葉を言ったりするのは可能なんですか?
中西 可能なときと可能じゃないときがある。
伊藤 こっちもテンパッてるから。
中西 例えば相手が「お前は知らないだろうけど実はこうなんだぜ。」っていう台詞を言いに来たにもかかわらず忘れちゃってるときはどうしようかと思う。お前何しに来たんだよしか言えない(笑)
伊藤 急に回想シーン入れて「あの時、お前はこう言ってたぞ」とか。あー、ダメだ。それは怒られる。
昔、相手の台詞を受けて何か言わないといけないことがあったんだけど、それを思い出せなくて隣にいた人に「これ、どう思います?」って無茶振りしたことがある。
伊藤 うわー最低(笑)
中西 そうすると振られた相手が間違えたように見える。いつもの作戦でしょ?(笑)昔からそんなことしてたんだね。
伊藤 森さんと舞台に出るの怖いですね。
中西 一度として普通にうまくいったことないよね。
そんなことないよ。
中西stories〜水を遣る人〜」のときに何回か同じシーンを繰り返すところがあったけど、その度に森さん毎回間違えてたよね。
うーん…それわかってないです(笑)。他にもあったなあ。いっぱいあって思い出せない。(笑)

<いまだに判断のつかない出来事>

では同じく『わたしはやってしまったんでしょうか』というキャッチフレーズにかけまして「いまだに判断のつかない出来事」を教えてください。
たばる 判断のつかないかあ…あれはどうやったんやろ?っていうことやんな…
唐津 公演のたびに「どうだったんだろ」って思う。
一同 (爆笑)
前の劇団の3作目の芝居で、本番のラストシーンでアドリブを入れたんだけど、それがよかったのかどうか…
伊藤 なんてことするんですか!!
中西 絶対よくないよ。
いや、一応ね、演出には聞いたのよ。ゲネをやったときに「こういうふうにしてもいい?」って。そしたら芝居自体は一通り終わってるからいいよって言われて、じゃあって入れて相手役の人もそれに対して返してくれたんだけど、作品としてそれがどうだったんだろうっていまだに思う。
伊藤 一時期、お母さんが目玉焼きを電子レンジで作るっていう時期があったんですけど
司会 え?できるんですか?
伊藤 そう。でも、まず卵を電子レンジにかけていいのかっていうのが判断つかないんですけどね。
爆発しない?
唐津 殻のままだとダメなんだよね。
そうだよね。
伊藤 だから目玉焼きなんです。
たばる 殻割って落とすのは大丈夫なんじゃない?
ん?あ、そうか。
伊藤 で、目玉焼きを電子レンジで作ってるのを見た私は、ゆで卵もレンジにかけられるんじゃないかと思って。
でも、もう茹でてあるんでしょ?
成瀬 殻むいたやつですか?
伊藤 むいてない。
成瀬 結果は?
伊藤 爆発したね。
中西 あれは黄身がダメなのかな。後輩がね、口の中で卵爆発したことあるんだよ。口がやけどしてたから、どうしたの?って聞いたら、ゆで卵をレンジして殻むいて、見た目大丈夫そうだからって口の中入れたら爆発したらしい。
一同 うわー。
松本 天ぷらだって爆発するんだよな。
一同 え?
松本 爆発するよ。ていうか爆発というほどあれだけど、パーーンって言う。
一同 ……(沈黙・しばし各自迷走)……(そして爆笑)
唐津 今みんなポカンとしてたよ(笑)
松本 フライはならないけど、天ぷらはなるの!
成瀬 結局、食の話になっちゃいましたね。
たばる 良い・悪いの判断じゃなく、「これはどういうことだったんだろう」っていう『判断つかない』なんやけど、私、昔っから音楽が好きで、家にいてもほんまにずーっと音楽聞いてばっかりやったのね。で、うち、オトンがすっごい無口な人やったんやけど、私が高校生のときにいつものように音楽を聞いてたら、その無口なオトンが一言、「ともの友達は音楽やな。」ってボソッって言ったんよ。どういう意味やねん!って。
一同 (笑)
中西 それ、心配されてんじゃない?(笑)
たばる どうやったんやろね(笑)まあ、すごい穏やかな感じで言ってたし、趣味だとか好きなものをわかってくれてるみたいな感じがして、私にとってはすごいうれしい言葉やったんやけどね。普段しゃべらない人だから余計に。でもそれと同時に「オトン、それいい意味で言ってるかもしれんけど、ちょっと淋しくない?」みたいに思って、いまだにどういう意味だったのか判断つかない(笑)
成瀬 私は一年に2・3回、寝てるのか起きてるのかわからない状態のときに体が動かなくなることがあるんですよ。ベッドにいて「あれ?金縛り?」みたいな。
伊藤 金縛りはよくあるよ。
中西 週に2・3回はある。
伊藤 それ多すぎです!
中西 目を開けたままなるし、眼球も動かない。
伊藤 それ疲れすぎです!
唐津 きゅんが一言言うと金縛りになる。
伊藤 あー。すいません。悪気はないんです。
中西 そういえばさ、きゅんが何か言ったときに全体の空気がピキンって凍るあの状態が判断がつかないってことだよね。
そう。どう答えていいかわからない。
伊藤 やめてください!これ載せてほしくない。うちのお母さんホームページ結構見るから!泣いちゃうから!
中西 あーいうときは、こっちは無言でいいの?
伊藤 まあ…しょうがないですよね、判断つかないんですから。そんな時は無言でいるのが一番です。
唐津 結構、きゅんはそのタイミングが多いけどさあ…、あれって言ってる内容とか言い方とか…、あれタイミングの問題だよね。
一同 ……(失笑)
伊藤 今、かわいそうって言った奴がいた…
唐津 きゅんが時間を止めてしまう女である理由は解明してみたいよね。
中西 ワーって盛り上がってる瞬間に、同じようにきゅんが一言発したら「……」って。そして全員がきゅんをただ見てるっていう。
たぶん、その間にみんなが考えていることは同じなんだろうね。
伊藤 私、嫌われてるのかな?ほら、学校でよくあるじゃないですか、その子が発言すると教室がシーンとなるみたいな。
中西 嫌ってるとかじゃないんだよね。ただ全員が「?」ってなる。
伊藤 大人になったら、これを言ったら何て言われるかなってある程度考えてしゃべらないといけないじゃないですか?それを全く考えずに、思いついたことを思いついた瞬間にポンッって出したときにシーンってなるんです。
唐津 あ!親父ギャグの感じなのかな。思いついちゃったから、別におもしろくもないのに言っちゃってシーンとなる。
中西 きゅんの引き出しがちょっと他の人と違う感じなのかもしれない。
伊藤 どういうことですか?
中西 うーん…、たとえ話がよくわからない。
たばる 引き出し開けたら思いもよらんもんが入ってたりする。
中西 あれ?この引き出しにこんなの入れたっけ?みたいな。そう、思いがけないものが入ってるだけで嫌いとかじゃない。
伊藤 思いがけない引き出しかなって思ったときはやめたほうがいいんですかね。
中西 え?わかってて言うわけじゃないよね?
狙って言ってるの?
中西 友達と話してるときはそういうことないの?
伊藤 ないですないです。だいたい、私の扱いがおかしいのはカラクリだけです。合わないのかな。
一同 ……
伊藤 あ、ちょっ、え?!
これが判断つかないことだよ(笑)

<おわり>
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次週からはスタッフver.!!お楽しみに♪