『即決ロックンロール!』公演所感

第10回公演『即決ロックンロール!』ご来場ありがとうございました。劇団員らから恒例の所感が届き始めましたので、随時更新で掲載させていただきます。(9.23update!)

※到着順で掲載

from 柳川智彦(男)

<はじめに>
何はさておきご挨拶を…
絡繰機械’s第10回公演『即決ロックンロール!』全3公演を無事に終了することが出来ました。ご来場いただいたお客様、ご尽力を賜りました関係各位に厚く御礼申し上げます。

<公演について>
とても楽しい公演でした。三十路男の表現としては稚拙で恥ずかしい限りですが、他に言葉が見つかりません。前回公演をお休みしたので約1年ぶりの舞台。しかも、今公演には従来からの劇団員に加え、頼りになる客演のお二人、意外にお茶目な音響さん、初々しい新人(お試し入団期間中)達、公演をお手伝いしてくれる皆さん…本当に多くの方々が参加してくださいました。そりゃテンションも上がります。とは言うものの、大阪でのほほんとしていただけの私が単純に『楽しい』などとはしゃいでいられるのは、浜松在住組劇団員の頑張りお陰です。ありがとう。
また、メインの稽古場がゆりの木通りの万年橋パークビル8Fになってから、ふらっと見学に来てくれる人が増えて嬉しい限りです。何かと気に掛けてくださる『たけし文化センターINFO LOUNGE』の皆さんとも交流ができたりして新しい展開を予感させる公演になりました。

<役について>
今回は――もしくは今回も――老人(=アラン・フリードと同姓同名の男)役を演じました。公演アンケートで《Rockじいさん》と書いて下さったお客様がいて何気に気に入っています。劇中の役割としては、物語の2つの軸である【ロックンロール・サミット】と【水路開拓】のうち、前者に乱入して物語を動かし、終盤では後者の語り手も務めることになります。実は老人には語り手を務める理由があるのですが、お気付きになった方は果たして何人くらいいらっしゃるんでしょうか?演出からはその理由に繋がるヒントを「敢えて表現しないで」というオーダーでしたが『気付いたよ』という方は是非こっそり教えてください。とはいえ…そんな複雑なことではありません(笑)

<演技について>
『おもろうてやがて悲しき』といった雰囲気を狙いましたが…何人かの方から『いつもどおり』という言葉を頂戴しました。『期待に応えることができた』と前向きに捉えれば嬉しい言葉なのですが、一方で『ワンパターン』・『成長していない』・『期待を(良い意味で)裏切ることができなかった』という事実の裏返しでもあるわけです。演じる身としては痛し痒しですね。実のところ《慣れた手法に頼り過ぎない》というのはここ数年来抱えている課題でもあります。乗り超えるためにはしっかりダメ出し(演技への意見・指導)を受けながら真摯に役と向き合う時間が必要かもしれません。あと…ダイエットしないと駄目ですね(笑)


from たばるとも(DJ、工夫、議員ほか)

ご来場いただきました皆様、お手伝いいただきました皆様、本当にありがとうございました。さて、所感ですね。

共通認識を持つのは大変だなと思った公演でした。今回の公演が、というよりは、約6年やってきてそういう時期にさし掛かったのが、たまたまこの公演だったということなんだと思います。自分なりのやり方を変えていかなくちゃなあと。変えるというか戻すというか。自分では前進したいと思うばかりなのですが難しいですね。演じるという部分ではなく、それよりもっと手前のところで躓いているようで、なんとももどかしい気持ちでした。でも、そういうものにぶつかって、今はなんだかすっきりしています。かえってよかったのかもしれません。フラットな気持ちでやっていけるような気がします。

とはいえ、そうは言ってもですね、公 演自体はほんといい公演になったなあと。ギリギリまでいろんな段取りに追われていたのに、大きなトラブルもなく、あ、いや、一人大きな爆笑トラブルあったけれども(笑)、滞りなく終了しましたし。そして、そもそもの最大客席数がそれほど多くないものの、全公演とも満席だったというのも嬉しい限りで。

音楽については、前回の「DUAL」の公演の反省を踏まえ、なるべく前もって決めるということで動いていたのですが、あれですね、もめましたねー。なので、一度も稽古をしたことのないシーンの曲決めはもう二度としません(笑)。稽古してからじゃないと選ぶ作業しませんので、早く台本書いてください!!
今回、音響オ ペレーションとして劇団からっかぜの山下さんに手伝っていただいたのですが、オペだけでなく音まわりのことをほんとにいろいろと率先して動いていただきました。もう感謝感謝です。感謝してもしきれない程です。本当にありがとうございました。

そして、山下さんもそうなのですが、客演していただいたNaOさん、安食さんがいてくださったおかげで芝居そのもののパワーアップだけでなく、仕込みからバラシまで、なんとスムーズに進んだことか!!いやホント、頭が下がります。ありがとうございました。


from 成瀬聡美(ロック審議員、記者、工夫、議員ほか)

どうも!ナルこと成瀬聡美です!そろそろ、名前浸透してきたでしょうか?
初の1日に3回公演!ということでしたが、みなさんは来やすい時間に来れたでしょうか?役者的には、1日に3回は体力的に結構きつい(笑)なんて、一番下の私が言うセリフではないかもしれませんが、実際のところ、2回目が終った時には何故か終わった!っと一瞬思ってしまいました。そして、3回目が終ると、1回目が昨日のことのように思えるという不思議な感覚に襲われました。何故だろう、内容が濃かったからなのかな?確かに、1回目は本当に濃い内容でしたいろんな意味で。まさか、本番でカツラがとれるなんて誰が予想していただろうか。内心冷や汗が止まりませんでしたよ。帽子がある役で助かったとも思いましたね。でも、それ以外は特に大きなハプニングには合わずにすみましたね。(カツラハプニングがすごすぎました)よかった、よかった!

<役者>
今回は、ロックの審議員と記者のをやりました。…正直今回は泣きましたね。それは、もう毎回のように(笑)特に記者のシーンでは、おいしい楽しい役をもらえたなと思ったのに、なんでできないのかというのに悩まされました。DUALの時の役とは違って、ハキハキというか新鮮さというものが求められてた今回。実は、ハキハキとセリフを言うのが苦手…というのを、稽古していく中に知っていったんですが、それを改善しようと考えれば考えるほど、分からなくなっていくというのにハマってしまいそうになりました。そんな時に、皆さんにたくさんアドバイスもらいました。ホントに感謝しつくせません。結果、本番の感じでした。ちゃんとメリハリついていたのかな。自分的にはあまり満足してません。セリフが流れちゃってるのが分かるんですよね。分かっているからと言ってどうしたらよくなっていくのかはよくわからないという。まぁ、初期のころは流れてるのすら分からなかったので、少しは進歩したかなと思いますが…これからの課題ですね。
ぐんぐん成長してやるぞ!

<スタッフ>
みなさん、つるはしはちゃんと本物に見えたでしょうか?あれ、実はスタイロフォーム(発泡スチロールの固い版)で出来ています。スコップは本物でしたので、アレ本物じゃないの!?って思ってくれたら嬉しいです。作るのは大変でした、そして迷惑をたくさんかけました。
人には向き不向きがあって、それをちゃんと理解して、できなければ、助けを求める。当たり前のことが、当たり前としてできてなかったかなって思います。自分はまだまだガキだなと思いましたね。前回の所感で「早く一人前になりたい」とか言ってたのに…甘えはいけないですね。早めに相談するもの大人の行動の1つですよね。気を付けます。
来てくださったお客様、お手伝いくださいました方々、本当にありがとうございました!


from 森(制作)

第10回公演「即決ロックンロール!」にご来場頂いた皆様、ご協力頂いた皆様、本当にありがとうございました。
今回は、HPにも掲載しましたが、諸事情あって当初の予定から公演作品や公演日時、会場等大きく変更した中での公演でした。
変更になってから公演まで約2ヶ月という期間でしたが、大きな事故やトラブルもなく無事終了することができてよかったと思います。
今回自分は役者でなく、制作担当として参加させてもらいましたが、初めてということもあってかどう動いたらいいのか、何から手をつければいいのか、うまく掴めないまま終了したという感じです。
[もう少しこうすることが出来ていたら][こう動いていたら]ということが幾つかありますが、それについては次回公演に生かしていきたいと思います。

月並みなことばかり書いてしまいましたが、所感とさせて頂きます。
本当にありがとうございました。


from NaO(SEEDS、発破さん、議員ほか)

今回、客演させていただきまして、その所感ということですが、まず、客演をする事が、初めてでした。
そんな中、稽古に参加させてもらいましたが、当然のことながら、いつもとは勝手が違い、最初は、かなり戸惑いました。
本番は、セリフをとばす、キメゼリフをかむ等々、所々やってしまいました。
役者としては、課題を貰うと同時に、自分でも、課題を設けて、公演に挑みました。
公演にかんしては、もちろん、精一杯やりましたが、公演が終わり、振り返ってみると、課題としていた事に届いたかどうかと言うと、なかなか、理想には遠かったと思います。
今回は、今までに、やったことの無い役だったのですが、もう一歩踏み込めれば…という思いの方が今は強いです。
これに関しては、公演を行うたびに思うことなんですが。
今回の公演で得たこと、新たに出た課題など、次につなげられようにしたいです。


from 中西祥子(知事、工夫ほか)

絡繰機械’s第10回公演『即決ロックンロール!』無事に終了しました。
ご来場いただいた皆様、お手伝いしてくださった皆様、ご協力いただいた関係者の皆様、本当にありがとうございました。
今回の公演は色々な意味で本当に大変な公演となりました。

まず、本来予定していた演目内容が変更となり、約2ヶ月という短い期間で新しく公演体制を立て替えたことが大きかったです。
本来であれば『王の剣~もしくは革命定食~』の再演を行う予定だったので、それにちなんだweb企画や写真撮影を行っていたのですが、公演内容が変わったことでチラシのデザインやwebの企画といった制作面もゼロから始めなければいけなくなりました。スタッフワークに関しても2ヶ月で芝居を作らなければならなくなってしまったので、新しいことに挑戦するというより効率を優先する形になってしまい、新人にノウハウを伝えきれなかったことが申し訳なかったなーと思って反省しています。

また、公演に参加出来る劇団員が今までで最も少なかったため、参加している劇団員一人一人の負担が普段の数倍大きかったことも大変でした。
私自身、スタッフとして舞台監督・大道具・衣装という3部署を担当し、かつ役者としても舞台に立ち、しかも劇団宣伝用のDVDの制作と広報戦略担当という、今までにないほど多くの仕事を担当することになりました。その中でも、DVDの制作と広報戦略に関しては本当に過酷としかいいようがないほど辛い状態でした(苦笑)。宣伝用のDVD作りは、今回の公演のためというより劇団そのものの宣伝のためのものなので、厳密にいえば今回の公演の所感には含まれない仕事なんですが、時期が重なってしまったことで過酷さが増してしまったという愚痴だと思って読んでいただければと思います(笑)。映像編集をしたことない私が、パソコンに向き合いながら映像編集はもちろんのこと、DVDのコンテンツ構成から選曲、音編集、DVD用の動画撮影、パッケージデザインに、ディスクや包装パックの購入、DVD刷り、表面印刷、パッケージング作業とほぼ一人で行いました。喉元過ぎればなんとやらと言いますか、今振り返ってみると笑い話として話せるのですが、実際作業しているときはかなり神経がまいっていたように思います。「なんで私だけこんな辛い思いをしなければいけないんだ」とか「無料のDVDにこんなに一生懸命にならなくてもいいんじゃないか」とか。でもふと周りをみてみると、同じくらい辛そうに作業している劇団員がいるんですよね。“出来ない”とか“無理”とかっていう選択を簡単にしない劇団員が。そういうみんなを見て、あー自分だけが辛い訳じゃないんだなっていうその気持ちだけがあの時期の自分の唯一の支えだったように思います。劇団員のありがたさを痛感しました。みんな、ありがとう。

そんなこんなで、準備期間も短く劇団員も少ない状況での大変な公演となったわけですが、この『即決ロックンロール!』という作品そのものは個人的にはすごく好きな作品となりました。単純にいい話ですよね(笑)。出来れば会場を変えてもう一度再演させていただきたい!それくらい好きです。

知事という役は、私がカラクリで芝居をやるようになる以前にやっていた役に似ていて、ストレートな二枚目キャラでした。なので正直なところ、ここが役作りとして難しかったーという反省が極端に少なかったりします。やっぱり久しぶりにこういう役をやると気持ちいいですね(笑)。しかもがっつり主役っていうのも久しぶりだったので(鳴砂スパイラル以来かな?)最高に気持ちよかったです。ただ、役作りとはちょっと違うんですが、自分自身の体力をもっとつけなければいけないなーというのは反省としてあります。今回初めて一日3ステージやったんですが、3ステージ目まで体力がもたずかなり演技するのに苦戦してしまいました。セリフを噛んでしまったり階段を踏み外しそうになったりと、普段の公演ではありえないような凡ミスをしてしまったことは心残りです。次回公演も3ステージなので、課題を残さないように努力したいと思います。

辛い思いをしながらも頑張ってきた広報戦略のおかげか、ありがたいことに各回とも満席で本当に多くのお客さんに『即決ロックンロール!』を観てもらうことが出来ました。新規のお客さんも多くアンケートも概ね好評ということで、手応えを十分に感じることの出来る公演となりました。そういう意味で考えると、5周年記念&第10回公演としては成功したんじゃないかなーと思っています。今公演を通じて劇団としての活動の範囲が広がりつつある今、絡繰機械’sにとって一つの転機が訪れているような気がします。これで終わったのではなくきっとまだまだ大変な時期は続くと思いますが、今ここで手を抜いてしまったら一生後悔するような気がして立ち止まれない自分もいます。知事のセリフを借りて言うのなら「迷ってる時間はない。私は進む。そう決めた。」ってかんじです(笑)。

最後まで読んで下さってありがとうございました!


from 安食宏美(監督、ロック審議員、議員ほか)

<公演所感>
まずは、ご来場いただいたお客様、ありがとうございました。
そして、客演させていただき、本当にありがとうございます。

公演パンフレットでも触れていますが、絡繰機械’sさんは、旗揚げからファンで、「いつか一緒に出来たらいいなぁ」と思っていたので、ほんとに緊張しっぱなしの公演体制でした。
でも、観に来てくださったお客様は、好意的に観ていただけたようで、少し安心しました。

芝居を創っていく上では、初めて一緒にやらせていただくメンバーなので、やはり戸惑いはありました。
まぁ、それはどこの劇団さんとでもあることなのですが、唐津さんの演出は、ここ数年自分がやってきた芝居とは、かなり方向性が違って
いて・・・
「あぁ、だから余計に好きだと思ったんだな」と気付いたものの、なかなか「求められるもの」に応えることが出来ずに、悔しい思いをしました。
自分の、今後の大きな課題です。
でも、今回のメンバーで芝居を創っていくのは、とても楽しく、充実した時間でした。
みんなものすごく上を目指していて、ものすごく刺激的でした。

いつも、公演する度に、「いつ芝居を辞めよう?」って思うのですが、クリアしたい課題ばかり見つかってしまったので、辞めるのはまだ先になりそうです。


from 杉村昭人(YJ、審議員、某少佐、工夫ほか)

初舞台でとても緊張しました。しかしそれが公演直前15分前ぐらいからは、楽しい気分かつ「絶対成功させてやる」といったような充実した気持ちになりました。
公演当日、3公演ありましたが自分の中では1公演目が終わった時が一番ホッとしたし1公演最後までできてよかったと思いました。自分がでているにも関わらず最後まで通せてよかったと。やはりこれにはたくさん経験をつんでいるみなさんに支えられてできたことがほとんどだと思っています。感謝です。
そして自分にはやはり課題が残る舞台になりました。ああすればよかった、こうできたらよかったと言葉では言い表せれませんが、そんな風に思っています。次につなげていきたいです。


from 伊藤彩希(SEEDS、新入りの工夫、議員ほか)

絡繰機械‘s第10回公演「即決ロックンロール!」にご来場いただいた皆様、ありがとうございました。ご協力いただいた関係各位にも厚く御礼申し上げます。毎度のことながらご迷惑を掛けたおした劇団員にも、感謝の気持ちを伝えようと思います。
お疲れさまでした!

さてさて。とりあえずは役者についてまとめていこうかと思います。

今回はなんかもう、素でした。ええ。完璧に。前回に引き続き、新人が入ったりなんだりで私に使う時間なんかとれずに放牧されておりました。めえ。
駄目出しというのはされたらされたで辛かったりはするのですが、ある種の安心感があります。自分自身でどこがダメなんだかわかる、駄目なところを教えてもらえるっていうのは、とってもありがたいことだと思うのです。そしてされなきゃされないで精神的には楽ですが、ある種の不安感が募ります。本当にこれでいいのか分からない、とか。諦められてたらどうしよう、とか。
結局無い物ねだりになってしまうものなのです。

どうなんでしょうね。

指導されないままで、自分自身の演技に自信を持てる人っているんだろうかとちょっと考えたりしました。自信が無いまま恐る恐るやるのも良くないし、かといって自信満々にやったら演出の意図にそぐわなかった時に固まってしまうし、と。恐らく本来は「しっかりと成立したものを何パターンも作れる」ことが重要なんだろーなーとは思うんですが、まー、出来たら苦労しないですよね。

とりあえず、次回の私の目標は、「丁度よく丁寧に。」です。

「ONとOFFしかない」と言われて5年経ちますが、そういう評価に甘えている自分がいるような気が最近してきたのです。「ONとOFFしかないならいっそそんなキャラでがんばってこー!」みたいな。そういうことじゃない。前向きってのはそういうことじゃない。ONとOFF以外の表現は、私にとって現状全く見えていない分野なので、死ぬほど苦労するとは思いますが、まあそれはいつものことです。苦労したい!苦労したいんですよ結局は!!

準備期間で号泣するほど辛くても、吐きそうなほどしんどくても、振りかえってみると思いだすのは苦労した公演ばかりです。どの公演も、とっても楽しかったです。
ただ、楽しいだけじゃ、達成感は味わえない。苦労も含めて死ぬほど楽しかったと言えるくらい、芝居が大好きになりたいです。
そんな話です。

で、今公演の役柄的な事を全く書いておりませんでした。新入り君と、ロックスターの2役。

以前人に言われて気がついたんですが、私基本的に「誰かとのグループ」としての役ってあんまり経験したことが無いんです。ヤナギ・ヒイラギで初めてやったくらいで。単独で動く役の方が圧倒的に多かったんですね。
今回はもう、勝手に自分のペースで行こうとしてしまう私を、ロックスターSEEDS・発破さんとして一緒に出てくれたNaoさんが色々と調整してくれたように思います。客演さんにそんなことさせてすみません。合わせていただいてありがとうございました。

美術・大道具について
今回はまず、圧倒的に時間が無かった・初めての会場・会社の勤務形態が今までと違う・大道具さんがいつもと違う(しかも他の仕事を掛け持ちしてらっしゃる)などなど、色んなことが重なって、もうだめかと思いました。嘘です。楽しかったですね。振り返ってみると。

結局大道具作りの日までに決め切れなかったものがあったりして、夏休みにずれこんだんですね。決め切れなかったものはいくら時間が無かったとはいえ自分が悪い訳だから、現場での判断が着けられないものは夏休みに自分が片付ける、と割りきって挑みました。
それはそれでまあ怒られたわけですが。

演出のイメージに合わないものを勝手に作るわけにはいきません。かといって、全部を言う通りに作るだけだったら、美術担当なんていりません。演出の意図を汲んで、理想通りのものをつくる。それが私の仕事です。
未だにうまくできません。

「好みが合わない」といえばそれまでです。
でも、そんなことを言い訳にしたらいけないと思うのです。

これは「好みが合わない」んじゃない。「演出家と美術家」としての相性が悪い訳でもない。単純に私自身の実力が圧倒的に足りないだけで、そこを今演出家が埋めてくれているから何かを判断するときのバランスがうまくとれないんだ、と。
そう考えると、色んな違和感の辻褄があってきます。
駄目な美術ですみません。でも、絡繰で美術をすることは好きです。
ちくしょういつか感謝させてやる!!(笑)
とか思いつつ、次回もがんばります。

さて、大道具制作に関してですが、私は毎回図面を割ときっちり書くんですね。「自分がいなくても図面を見れば作ってもらえる状態」をつくることが、全体を見る事に繋がると思っていたので。
今回、その数を大幅に減らしてみました。
正直、現場での負担が増えるか、準備での負担が増えるかの違いだろうと踏んでいたんですが、全く違いました。頼りになるスタッフさん・劇団員ばかりで、図面なんかなくても頑張って作ってくれました。
なんかもう尊敬します。皆すごい。

もちろん、寸法の基礎くらいは決めないと出来あがりの想像が出来ないので、きっちり決めるべきところと、遊びを持たせるべきところ、その見極めが私の今後の課題です。

あとは今回、夏休みを挟んだこともあり、唯の知り合いや近所の大学生、会社の上司、客演さんやスタッフさん等本当に色々な人がわざわざ時間を取って手伝いに来てくれました。おかげさまで、今までにないくらい早い段階で完成できました。
あとはなにより、大道具を担当してくれた中西さんと杉村君に御礼申し上げます。私の拙い指示の中で本当に積極的に動いてもらって、休みまで制作に付き合って貰って、ありがとうございました。
次回も苦労をかけると思いますが、よろしくお願いします!!

公演自体は時間が無い割には良い公演になったなーと思いました。
ただ、今までの公演とは何かが違いました。何が違うかはわかりません。良い違いなのか悪い違いなのかもわかりません。でも、確実に全体の何かが違いました。恐らく。そう感じるのは私だけかもしれませんが。

とは言え、秋公演がどうなるのか、楽しみです。どうかこれが良い変化に繋がることを祈りつつ、今回の所感とさせていただきます。

あ、劇団員のくせに誰よりも提出が遅れすみませんでした!
次回公演の目標の一つに、「所感を一番乗りで出す」を加えようと思います。

ではでは、今回はご来場いただき、誠にありがとうございました。